HOME > 4)よく寄せられる質問


 Q.どんな教室ですか?
 Q.初心者でも大丈夫ですか?
 Q.上級者に対応するレッスンはありますか?
 Q.どんな人が習いに来ていますか?
 Q.子供を通学させたいのですが?

 Q.レッスン料の支払い方法は?
 Q.レッスン欠席時に振り替えはありますか?
 Q.レッスンの当日キャンセルはできないのですか?
 Q.一時休校は可能ですか?復学時にかかる費用は?
 Q.辞めたい時や一時休校したい時は、どうしたらいいのですか?

 Q.レッスンの内容はどのようなものですか?
 Q.プライベートかグループ、どちらで受講するのがいいのですか?
 Q.ペラペラになれますか?
 Q.自然に英語がうまくなりますか?
 Q.どのくらいで英語を話せるようになりますか?
 Q.どうしたら英語が上達しますか?
 Q.英会話に文法は必要ないのですか?
 Q.私は日本人ですから、アメリカ人のように話す必要はないと思います。
   日本人なのだから、日本人らしい英語や振るまいで良いと思うのですが?
 Q.発音など、どうでも良いと思います。大切なのは中身ではないでしょうか?
 Q.聞き流すだけで上達する英語教材が売っているので、別に英会話スクールに
   通わなくてもよいと思うのですが?

 



Q.どんな教室ですか?

 やる気や意欲、姿勢を重視する教室です。従って、やる気のない人、変わる気のない人は上級者でも退室してもらいます。また、礼節を大切にしていますので、行儀の悪い人は即退学です。


Q.初心者でも大丈夫ですか?

 未経験の人や、学生時代は英語が大嫌いだったという人でも、全く構いません。情熱でカバーしてください。


Q.上級者に対応するレッスンはありますか?

 あります。当スクールには、現役のプロ通訳者を始め英米の大学や大学院を卒業した人が多く在籍していますし、TOEIC990点+英検1級を持つ上級者も大勢います。すでに確立された英語運用レベルの維持が目的の人、自宅学習での限界や孤独を感じた人、上級者であるが故に人に聞くに聞けなかった素朴な疑問を持つ人、etc。どのような人でも当教室ではさらなる成長を約束します。

 ただし、斜に構えて英語力を不必要に誇示したり、初心者いびりが趣味のような屈折した人は、いかに望んでも当教室は入学させません。気持ちの良い環境の維持のため、お互いを尊重し合うことのできる人のみに、入学を許可しています。


Q.どんな人が習いに来ていますか?

 ツジイで最も多い生徒層は、20代〜40代の一般社会人や研究者です。特技を身に付けたいと望む人、生活の張り合いを求めて英会話に挑戦する人、他のスクールで英会話の経験はあるが挫折した人、海外旅行や映画が趣味の人、留学や海外への転居の為に準備をする人、現役の英語教諭や英語講師、そして通訳者や帰国子女など、幅広い多種多様の人々が当スクールでレッスンを受講しています。

 地域的なことでは、京都、大阪、滋賀、奈良、兵庫など近畿圏から通学する人が主ですが、辻井升雲が指導する英語発音矯正講座には東京を始め、国内全土、海外から受講生が来校します。


Q.子供を通学させたいのですが?

 現在のところ、子供の生徒は募集していません。募集対象は大学生以上です。




Q.レッスン料の支払い方法は?

 月会費制です。グループレッスン受講の場合は、毎月の最終レッスン時に翌月分のレッスン料をお納めください。プライベートレッスン・セミプライベート受講の方は、レッスン予約時にお支払いください。

グループ
毎月の最終レッスン時に翌月分のレッスン料を支払う。
プライベート
セミプライベート
レッスン予約時に、その予約分を支払う。

Q.レッスン欠席時に振り替えはありますか?

 はい。レッスン日の2日前までに連絡してください。連絡無しの場合は振り替えはしていませんので、注意してください。


Q.レッスンの当日キャンセルはできないのですか?

 レッスン前日や当日のキャンセルはできません。2日前までにお知らせください。


Q.一時休校は可能ですか?復学時にかかる費用は?

 はい、可能です。一度支払われた入学金は永年有効ですので、復学時には入学金は不必要です。


Q.辞めたい時や一時休校したい時は、どうしたらいいのですか?

 いずれの場合も、事前にスクールスタッフまでその旨お知らせいただくだけで結構です。




Q.レッスンの内容はどのようなものですか?

 典型的な例としては、最初の5〜15分がフリーカンバセイションで、ウォームアップの終わった後は、前回レッスンのホームワークや復習、そしてテキストブックと教材を使ったエクササイズやアクティビティを行います。質問は随時受け付けます。発音矯正のレッスンは、その性質上、口と身体を多く使うものとなります。


Q.プライベートかグループ、どちらで受講するのがいいのですか?

 プライベートかグループのどちらが良いかは、目的や希望のレッスン内容、または受講生個々によって異なるもので、一概には答えられない問題です。参考のために以下に比較表を載せます。 いずれの場合も途中変更が可能ですから、スタッフや担当講師に随時相談ください。

.
長所
短所
グループ
■受講費が安価
■他の受講生の良いところもミスも全て自身の勉強になる
■英語友達が増やせる
■受講曜日と時間が固定なので多忙な人には不向き
■発言のチャンスがプライベートに比べて少ない
プライベート
■目的と要望に合わせた専用設計のカリキュラム
■受講回数、曜日と時間が自由に設定できるので多忙な人でも受講が容易
■発言や質問のチャンスが多い
■受講費が高価
■グループのようなクラス内での相互学習効果が期待できない

Q.ペラペラになれますか?

 なれる人もいますし、なれない人もいます。根本的にやり方が間違っている人は、いくらがんばっても擬似ペラペラにしかなれません。ペラペラであることは英会話の生命です。正しきペラペラになることは、英会話学習者にとってスタート地点であり、ゴールでもあり、根源的に大切なことです。以下に、擬似ペラペラと、正しきペラペラの違いの目安を載せます。

 <擬似ペラペラ>
●一見流暢に喋っているように見えるが、頭の中で英作文(シニフィアン)をしてから喋っている。
●脳内でリハーサルをしてから喋るので、即興で話すことが難しい。
●表面的に話しているように聞こえる。
●ネイティブスピーカー同士の会話に入っていけない。 自分の番がまわってこない。
●ネイティブスピーカー相手に話すとき、会話のリズムが別々であわない。
●神経質に聞こえる。暗い。明るく話そうとすると、不自然で痛々しい。(プロの通訳者でもこれが多い)
●発声器官(舌や唇など)の筋肉動作に無駄が多い。
●余計な思考に邪魔をされて、心理的な無駄が多い。 アガりやすい。
●会話中に、自分の文法や発音について考えてしまう。
●努力しないと喋れない。(そもそも英語の会話に対する捉え方が間違っている)

<正しきペラペラ>
●頭の中に湧いてくる発想(シニフィエ)が、自動的・機械的に英語として音声で発話される。
●即興でいくらでも話せる。
●心から話しているように聞こえる。
●ネイティブスピーカー同士の会話に普通に入っていける。
●ネイティブスピーカー相手に話すとき、会話のリズムがひとつに調和している。
●健康的に聞こえる。明るい。
●発声器官(舌や唇など)の筋肉動作に無駄がない。
●余計な思考に邪魔をされず、心理的な無駄がない。アガりにくい。
●会話中、文法や発音のことは考えない。(文法や発音は既に訓練でできている)
●努力なしに喋ることができる。

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 英会話を極めたいと思っているのなら、正しきペラペラを目指してください。英語を使いこなせるようになる人に共通していることは、素直な気持ちで一生懸命に努力することです。自分を過信して努力しない人や、卑怯者や臆病者の人は、真のペラペラにはなれません。



Q.自然に英語がうまくなりますか?

 いいえ、なりません。旅行英語のごく初歩に限れば、或る程度は自然な上達はありえますが、それだけでは説得力に乏しい、ままごと英語レベルに留まってしまいます。当教室はチョムスキーの生成文法論(ヒトには普遍的な言語能力が生得的に備わっているという説)を部分的に認める立場を取っていますが、実際問題として、高度な言語運用能力はヒトの言語素養の上に、学習されて獲得されるものであります。すなわち、自然に英語がうまくなっていくのではなく、うまく美しく話せるようになろうとする人が、上手に話せるようになるのです。

 恐ろしいことは、自然にうまくなるという迷信を信じてしまい、努力や工夫をせずに、何年間もダラダラと待ち続けてしまうことです。話せるように努力と工夫をした人には、必ず扉が開かれますよ。

 ところで、英語の"nature"と日本語の「自然」の意味は似ている部分もありますが、異なる概念です。日本語の「自然」は仏教思想の「自然(じねん):おのずから何もしないこと」の意味が強い点で、英語の"nature:ヒトの手が加えられていない天然のありさま"とは異なっています。英語をナチュラルに話すことのできる成果は、(日本語の意味での)自然に身につくものではありません。近い例を挙げれば、自転車をナチュラルに(当然の如く)乗れる技術は、自然に身につくものではなく、それにふさわしい努力と経験があってこそ獲得できるということです。

 ただ、自然に英語がうまくなることはなくても、英語をうまく話すための戦術はありますので、それはレッスン内で指導します。


Q.どのくらいで英語を話せるようになりますか?

 速い人も遅い人もいます。人によって大きく異なっているので一概には言えませんが、当教室の卒業生で初心者だった人の例を挙げます。

 その人は学生時代英語が大嫌いで、初めて当教室の無料体験レッスンを受けたときは、講師の質問に全て日本語で答えてしまう人でした。しかし彼の努力は凄まじく、受講し始めて半年後には彼は周りの友人達からペラペラだと驚かれるくらいまで上達しました。レッスンの予習・復習は必ず行い、家でも毎日かかさず英語を口に出していたそうです。さらに半年レッスンを受講した後、彼はカナダへ語学留学に行き、そこで彼は多くの夢を叶えました。

 大抵の場合、伸びる人は最初の数ヶ月で一気に上手くなります。伸びない人は概していくらやっても上達しませんが、中には大器晩成の人もいます。いずれの場合も、大切なことは「諦めないこと」「楽しむこと」です。


Q.どうしたら英語が上達しますか?

 上達への方法論は多くありますが、語学の学習に王道はありません。とにかく英語を話せるようになった自分を想像して、ひたすら戦略的に打ち込むこと無駄を排すること。そして、英語という生き方を心から楽しむことです。ここでは、上達の手がかりとなるいくつかの重要事項 を紹介します。

1.頭だけを使うのではなく、身体を使って覚える。

 日本人英語話者の最も非道い悪癖のひとつは、先ず日本語で考え、それを頭の中で英語に翻訳、そしてその脳内の黒板に書かれた英文を読むようにして英語を話すことです。それはヒトの言語使用の点では、極めて不自然な行いです。それでも頭脳の優れた人は、極めて速い処理速度でそれをなんとかこなすことができるのですが、どうしてもたどたどしい英語にしかならず、一定以上のレベルには達することができません。

 身体を使って覚えましょう。Kinesics(動作学)です。立ち上がり、両腕を振り、表情を駆使し、英語の世界に没入することです。発声器官の筋肉も英語向けに調整しないといけません。反射的に英語が体から発せられるようになって、始めて英語話者としてスタート地点に立てたといえるのです。

 
2.英作文能力

 英語は正しく書くことがとても難しい言語です。日本語の文法よりも厳密であるという理由と、日本語にはない論理的思考が英文には強く求められるからです。「日本人は英語は書けるが話せない」という一般論に当教室は懐疑的です。ある程度の英会話能力を持つ学習者でも、いざ英文を書くと支離滅裂で一体何が言いたいのかさっぱりわからないことが多いことがその理由です。また英米の大学院に通う日本人学生らの書いた論文でも、正しい英語で論理的に述べられてあるものは少ないのが現状です。説得力のある揺るぎのない英語力を身に付けるためには正しい文法で自分のいいたいことを論理的に表現する訓練が絶対に必要です。まずはとにかく自分の言いたいことを英語で「書く」ことから始めて下さい。

3.リスニングを鍛えるためのテープ起こし

 一般的なリスニング教材は大抵テープやCDのダイアログなどを聞き、テキストブックのそれに対する質問に2択もしくは空欄に単語を埋めて答えていくものが多いようです。しかしそれではあまりに簡単過ぎて、実践的にはあまり役立ちません。そのようなリスニングのテストを英語学習者に試しても回答はおおむね正しいのですが、実際に全文をちゃんと聞き取る人は大変少数派です。

 当教室上級レベルの生徒でビジネスマンの方がおられます。彼は商談のために頻繁に海外出張に行きますが、以前まだリスニングに自信がなかった頃は、まず商談を全てテープに録音して「答えは明日まで待ってください」と先方に伝え、ホテルの自室で一晩中ヘッドフォンで必死にテープを聴いて全ての会話を間違いのないようノートに書き記し、翌日までに商談の細部に至るまでを完全に把握したそうです。結局その全身全霊を込めたテープ起こしの作業が彼のリスニング力を大幅に高めるエクササイズとなりました。これはもちろん英語学習者の全てに応用できることです。

 真剣にリスニング力を鍛えたいと望むのであれば、空欄を埋める簡単な作業なんか止めて、テープ起こしのエクササイズ(いわゆるディクテーション)に集中して取り組んでください。テープ音声の材料は何でも構いません。映画でもニュースでも、とにかく何度も聞いて細部まで完全に書き取ってください。想像以上の多くの情報が話されていることに気付くでしょう。

4.失敗を恐れない、甘えない、言い訳しない

 確かに、講師に当てられたときに、わからないフリをしたり、下を向いてわざと日本語風にたどたどしく下手糞な英語で答えると、あなたは自分のエゴを守ることができ、傷付かないことでしょう。しかし、いつまで出来ない自分を振る舞い続けるつもりですか? あなたは、今まで秀才として日本社会でやってこれたかもしれません。素晴らしい才能に恵まれているのでしょう。しかし、大抵の場合、あなたの既存の才能だけでは外国語はマスターできません。努力と自己変革が必要です。言い訳する人は上達しません。

 英語の習得を目指すのであれば、例えできなくても、よしやってやるぞ!という姿勢が非常に重要なのです。


Q.英会話に文法は必要ないのですか?

 結論から言えば、もし、あなたが数日間の海外旅行に行くためだけに英会話を学ぶのであれば、特に文法に力を入れる必要はないでしょう。

 英語は他のヨーロッパ言語と比べて、文法的な締め付けが緩い言語です。英語の発生は英国の歴史と密接な関係があるのですが、聖アグネスティウスが英国をキリスト教に改宗させた頃、ラテン語やギリシャ語の影響を受けたゲルマン、アングル、サクソン、ジュートなどの民族のブリテン島への流入によってもたらされた言語が英語の原型となり、多くの民族間の交易の為に文法的な制約の少ない言語が必要とされる中、ブリテン島で英語が少しづつ形作られたといわれています。海外旅行などで英語を使われる際、文法をあまり重視しなくても通じやすいのは、英語はもともとそのような交易言語としての性質を持つからであると考えられます。

 それでも英語の文法は日本語の文法よりも、はるかに厳しいです。日本語は自己流で語順を入れ替えても文章の意味が成立しますが、英語はそこまで寛容な言語ではなく、他の西洋諸言語と同様に、定められたルールに従わないといけない言語です。もしあなたが英語圏で暮らしたい、留学したい、ちゃんとした英語を使えるようになりたいと思っているのなら正しい文法は必要不可欠です。最後に「同時通訳の神様」として知られる國弘正雄氏の言葉を引用します。『全く文法抜きでやれる見通しがあるのなら、それはそれで構いません。ただ「文法なんていらない」なんて格好いいことを口にしながら実際の英語はいつまでたってもブロークンで、本も読めないのでは、説得力は持ちえません。』 『英語の話しかた』p147(國弘正雄著、たちばな出版、1999年)

参考文献:McCrum, Robert and Cran, William and MacNeil, Robert (1986) The Story of English, Harmondsworth: Penguin Books

Q.私は日本人ですから、アメリカ人のように話す必要はないと思います。 日本人なのだから、日本人らしい英語や振るまいで良いと思うのですが?

 日本人だから、ネイティヴ英語話者のような英語ではなく、日本人らしい独自の英語を目指したいということですね。それはそれで素晴らしいことだと思います。もしご要望であれば、当スクールがあなたの英語を今以上に完璧な日本人英語にして差し上げます。

 コツは、欧米人のように堂々と話さないことエルとアールの区別は一切しないこと抑揚やアクセントはつけず、小さな声で出来る限り控え目にモゴモゴと話すことです。自宅での練習では、先ずは、下を向いてか細い声で”Herro, eberyone. My name is... Sank you bery much.” と自己紹介のリハーサルをしてみましょう。 なるだけカタカナ風に、そして語尾は不明瞭にしてください。さらに日本人特有の照れ隠しの笑い(false smile)を加えれば、相手にあなたの意図が伝わらないため、実に日本人固有の英語を喋ることができます。恥ずかしいときや、都合の悪いときは相手と目を合わせずに、ニタニタ笑いをしてください。そのような時、恐らくアメリカ人はあなたの意図を知りたいと考えるでしょうから、何らかの質問をしてくることでしょう。それらの質問に答えるときは、前後関係を無視して、あいまいな答えを提示してください。なるだけ含みを持たせて。意図を明確に伝えると、日本人らしさが薄まりますから、ご注意ください。

 コミュニケーションに於ける重要なポイントとしては、相手と対等に話すと欧米的になりますので、出来る限りへりくだることでしょうか。ペコペコして話すことです。そうすればかなり日本人らしく英語を話すことができます。また、揉め事や衝突があったときなど、相手が怒り出しそうなとき。そういう場合は、こちらに別段過失が無くても、ただちに”I am sorry.”と言って全面的に謝罪。自分の非を認めたと見せてその場を丸く治めておき、後に別の場面や別件で文句を言うスタイルを取れば、著しく日本的になります。同僚や部下のアメリカ人がときどき遅刻をし、それを改めてもらいたいときもあるでしょう。直接その問題について指摘するとアメリカ的になりますので、遅刻のことには一切触れずに、全く関係のない場面で彼の人格や素行について懲罰的に非難し、反省を促します。彼はアメリカ人ですから、なぜ自分がそのように脈絡なく糾弾されるのか分からず、そして、あなたの意図や論理、因果が全く理解できないため、両者の間に文化的摩擦が生じてしまうかもしれませんね。

 さらに日本人らしさを求めるのであれば、ディベートの際は、論理よりも感情を優先させてください。客観的事実には主観(情緒や気分)で反論します。アメリカ人が「君はこう言ったじゃないか!」と事実の確認を求めてきたら、「言った覚えはない!」と自分の内的な印象で応えます。夏目漱石の小説、『我輩は猫である』に登場する、下女「おさん」の論法は分かりやすい例かも知れません。彼女は毎晩、大きな歯ぎしりで周囲に迷惑をかけているのですが、「私は生まれてから今日に至るまで歯ぎしりをした覚えはございません(註だからその事実は存在しないという主張)」と強情を張ることで知られています。中国が日本の主要都市に核ミサイルの照準を向けていることや、尖閣諸島を奪おうとしている事実については目を向けずに、「憲法九条があれば誰も攻めてこない」という根拠のない情緒的なレベルの主張を堂々とすることも、アメリカ人を驚かせる日本独自の楽観性です。このように、客観的な「事実」に基づかずに、自分の主観的な「情緒」に道理の根拠を置くことは、あなたが日本人固有の英語を追求する上で大きな手がかりになるでしょう

 日本ではあまり知られていませんが、アメリカという国は実に信心深い社会で、国民の8割が「宗教と信仰心は自分にとって大切なものである」と考えています(ギャラップ調査)。アメリカ人との会話で信仰心の話になったとき、「自分は無神論者(atheist) (もしくは無宗教者(irreligionist))である」とさほど深い考えなしに述べ、その理由を尋ねられてもちゃんと説明しないことも日本人によく見られる行動規範であることを忘れてはいけません。公の場で、自国の国歌や国旗に敬意を示さないことも、諸外国の式典ではまず見られませんから、極めて日本的な行動規範といえるでしょう。また、文法の面では、必要のないところで定冠詞のtheを多用することなど、個性に溢れた日本人らしい英語を話すためのポイントはまだまだ多くあります。もし海外にお住まいの予定で、日本独自の英語や振るまいの基準で通されるつもりなのであれば、なかなか社会で認められなかったり、会話の輪に入れなかったり、苦労されるかもしれません。しかし、それはそれであなたにとって意味のある貴重な文化的経験となることでしょう。がんばってください!


Q.発音など、どうでも良いと思います。大切なのは中身ではないでしょうか?

 それはそれで素晴らしい考えだと思います。これからも、ぜひ発音を軽視して、中身を大切にしてください。

 ただ、発音が悪ければアメリカ社会でやっていくのは難しく(社会言語学者Rosina Lippi-Greenの研究に拠れば米国社会は発音重視の傾向が強く、訛りの強い者は信用されず、就職も難しい)、日常的なレストランの注文やホテルの予約でさえ、何度も聞き返されるので、結構なストレスが溜まるかも知れません。また第一に、発音はパラ言語に直接的に関わるものなので、リズムやイントネーションがおかしければ、聞き手に真意を伝えること難しくなるでしょう加えて、発音の仕組みを知らない人のリスニング力の上達は得てして遅いものです。しかし、「中身が大切」とおっしゃるその強い意気込みで、どうか乗り越えて行ってください

Q.聞き流すだけで上達する英語教材が売っているので、別に英会話スクールに通わなくてもよいと思うのですが?

 それはそれで素晴らしい考えだと思います。ぜひ何年も聞き流してください!





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